看護師はアクセサリー禁物?

看護師にアクセサリーの着用を禁止している病院は少なくない。
大規模な病院ほど服装や身だしなみに対する要求は高い。

ただ単に、患者さんに与える印象が悪くなるだけでなく、合理的な理由でアクセサリーを禁止している場合が多い。

アクセサリーを禁止していない病院に勤務する看護師も、自分の判断でアクセサリーの着用を控えている場合がある。
たとえば、小児科や産婦人科に勤務する看護師は、乳幼児や小さい子供を抱っこすることがある。
乳幼児や幼児は皮膚が柔らかいので、指輪などでひっかいて傷をつけたら大変だ。長いネックレスなどが目に入る可能性もある。
子供たちは光るものが好きなので、ネックレスを引っ張られて自分が怪我をするリスクもある。
また、ピアスなどを子供が誤飲する可能性もある。

危険なのは子供ばかりではない。
看護師は患者さんのオムツを変えたり、体や顔を拭いたりする。指輪で患者さんの体を傷つけることがないようにしなければならない。
そのため、控えめなデザインの結婚指輪以外のアクセサリー着用を禁じる病院は少なくない。

衛生面での危険もある。
いくら綺麗に手を洗っても、指輪と指の間は洗いにくく湿っていて細菌が繁殖しやすい。
また、溝や凹凸のあるデザインのリングは、いくら気をつけていても汚れが溜まりやすい。
手にはブドウ球菌などの常在菌がいるので、手元につける指輪、腕時計、ブレスレットなどのアクセサリーは、仕事中は外しておく方が安全だ。